ホップ成分「キサントフモール」と抗肥満作用

ホップ成分「キサントフモール」と抗肥満作用

ホップ成分「キサントフモール」と抗肥満作用

ビールの原料に代表される「ホップ」は、ビールの豊かな苦味と泡立ち、抗菌作用を担っています。今やホップの力はそれだけに留まりません。ホップの研究は、「健康」に注目して取り沙汰されているのです。ホップには優れた鎮静作用があることもわかっており、特に女性特有の疾患や更年期障害対策などの課題をクリアする一助になっています。

今回のジャーナルでは、「ホップの抗肥満効果」に注目してその効果を追求していきたいと思います。

併せて、ホップ成分に含まれる様々な薬理活性をまとめた記事はこちらです。

 

ビール原料のホップが肥満対策になる未来

 

はじめに申し上げますと、「ビールを飲むと痩せる」ということではありません。もちろん、適切な分量のビールの摂取にもいくつかの薬理効果が認められています。適度な飲酒は、ストレス緩和から虚血性心疾患のリスク低減などに至るまで、意外なメリットが挙げられています。

しかしながら、闇雲にビールを飲むことには大きなリスクが伴います。生活習慣病のリスクもありますが本項では「肥満」に焦点を当てていきます。

 

●どうしてビールは太るのか

ご存じの通り、ビールは太りやすい飲み物です。私たちは漠然としたイメージで「ビール=太る」という印象を持っていますが、まずはどうして太るのか、仕組みを紐解いてみましょう。

簡単に説明すると、

・お酒(エチルアルコール)のエネルギー量は脂質の次に高い(お酒7.1kcal/g脂質9kcal/g)

・アルコール度数がワインなどと比べて低く、量を飲みやすい

・アルコールの食欲増進効果によって過食しやすい

以上のような理由が挙げられます。

糖質カットなどの製品が多く展開されていますが、アルコール自体のカロリーは変わりません。アルコールは度数が高くなるほどエネルギーを増していきます。

普段飲んでいるお酒のカロリーを次の式に当てはめて割り出してみましょう。

 

純アルコール=「アルコール飲料の量[ml]」×「アルコール濃度[a/100]」×「アルコール比重[0.8]」

 

500mlで5%のお酒の場合、

 

500(mL)×0.05×0.8=20(g)

20(g)×7.1kcal=142kcal (エネルギー=純アルコール×7.1[kcal/g])

 

となります。

もちろんお酒にはアルコール以外の要素も含まれています。果汁や糖質が代表的な例ですね。ビールで健康予防しようとする前に知っておきたい情報です。

 

●ビール原料のホップは太らない?

私たちの体の中には、「白色脂肪細胞」という細胞があります。この脂肪細胞は、血液中の糖や脂質などの中性脂肪が増えることでそれ自体を取り込み膨らみます。エネルギーを蓄積するための仕組みです。

痩せる、または太らないためには、運動や食習慣の改善が必須ですが、近年の研究により、ビール原料のホップに含まれる「キサントフモール(XH)」という成分が肥満改善に寄与することがわかってきました。

 

ホップ成分"キサントフモール"と肥満改善の仕組み

キサントフモールとは、クワ科の多年生つる植物「セイヨウカラハナソウ(通称ホップ)」に含まれる主成分の一つです。同成分は近年の研究により、さまざまな薬理活性を持つことが明らかになってきています。ヨーロッパ近辺では古来より、生薬やハーブとしても活用されてきた背景もあり、ヘルスケアの側面では欠かせない存在になりつつあります。

 

●ホップ成分キサントフモールの研究

ホップのフラボノイド(植物に含まれる有機化合物)であるキサントフモールは、がん予防効果に着目され研究されてきました。東京大学の研究によれば、マウスにキサントフモールを一定量摂取させ続けたところ、体重増加と空腹時の血糖値増加を有意に抑制することが判明しました。

キサントフモールがマウスの体内で脂質代謝に関わる物質の作用を抑えることを利用し、高脂肪食を与え続けたマウスの肥満や脂肪肝を防ぐという結果が得られました。

これらの研究は、キサントフモールが持つ薬理活性である、エネルギー消費量の増加や酸化ストレス耐性の増強による抗肥満作用を示しています。ちなみに、抗肥満効果をビールのみから得る場合、「中ジョッキ数千杯分が必要」と言われています。

 

終わりに

マウス実験そのものが人間に同等の影響を与えるか現段階では解明されていません。しかしながら、キサントフモールにはコレステロールの機能を置換する効果も期待されており、生活習慣予防効果を持つ新しい機能性食品の可能性を秘めています。

これらのような効果は、日進月歩の研究によって証明されつつあり、その全てが確実に認められたものではありません。(2022年1月時点)

ホップへの期待は本記事をはじめとし、私たちの身近で着実に注目されつつあるテーマです。

ジャーナルでは、ホップが含む成分や効果などひとつひとつに焦点を当ててお伝えしていきたいと思います。

 

参考文献:

Xanthohumol lowers body weight and fasting plasma glucose in obese male Zucker fa/fa rats (https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0031942212002002?via%3Dihub)

ビールホップ成分キサントフモール(XH)の多様な薬理作用―XHと多様な核転写因子との相互作用―高知工業高等専門学校 物質工学科 名誉教授 戸部広康(http://lib.kochi-ct.ac.jp/kiyou/ronbun24/tobe.pdf)

ホップに含まれるフラボノイド「キサントフモール」による抗肥満効果の分子機構を解明(https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2015/20150721-1.html)

 

 

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